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2004/11/03(水)
街道をゆく
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司馬遼太郎の著書に、「街道をゆく」というシリーズがある。これは、各地の街道をまわった著者のその地の歴史または、歴史的遺物、または、今現在の風景が書かれている。 私は、今まで日数をかけた旅行先、「中国・四川」「平戸・長崎」に書かれた話を読んだことがある。私なりに調べたり、回ったりしているのだが、司馬氏の書かれていることが、それぞれの旅の思い出をより鮮明にしてくれるし、新しい発見を見つけさせてくれる。 日曜に読んだ雑誌で、43冊あるこのシリーズが、「濃尾参州記」が最後で、かつ未完だということを読んだ。このシリーズを読みながら、司馬氏なら、三河・尾張については、きっと、深く書かれているに違いない、あのことをもっと詳しく書いてあるのかな……と楽しみにしていた。しかし、私が一番楽しみにしていた、三河・尾張を書いた「濃尾参州記」は未完……嫌な予感が走った。 予感はあたった。三河一向一揆のくだりは、「あとで詳しく…」と、さわりだけ。三方が原の所で記述は終わっており、『私はもっと読みたいのよ、この先が……』ああ、とても悲しい。 きっかけの雑誌を読んだ朝、作家の宮城谷氏がこの地方の城址についての本を出した広告を読んだ。奇しくも、「濃尾参州記」の余話として、司馬氏と宮城谷氏が取材旅行中、会われたとのことが書かれていた。 宮城谷先生、是非この地方のこと、たくさん書き残してください。消化不良を起こしそうですから、是非お早めにおねがいします。 今日の写真は、近くの遊歩道に、もう、飛ぶ力がなくなってしまっていた蝶です。羽も破れているのに、飛ぼうと必死に羽ばたいていました。
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