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2019/01/06(日)
県庁か、防大か?
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わたしは先に述べたように図書委員になってから{赤と黒」「わが闘争」{石川啄木歌集」を読むようになった。読書の楽しみを知ることのできたこの経験はその後のわたしの人生にとって素晴らしい贈り物であった。{悪友らよ、ありがとう」と言わざるを得ない。そしてまた、中学時代の柔道部の先輩がわたしに言った”操山高校の女性””S女が振り向いてくれたら”との心秘かな思いから”よ〜し、また勉強してみよう”と思い立った。中学校時代はおよそ1年間勉強した。高校でも”1年間は頑張ってみよう”と思い立った。時期はやはり高校2年の2学期からとなってしまったが、夏休み後半から中学校の教科書の復習にあてた。それから高校1年生の教科者の復習をした。塾などに通う経済的余裕はないのだからとにかく教科書オンリーである。しかし、どうもわたしは物覚えが悪いようだ。京大をめざしているY君はいつも勉強している。まったく驚くべきことに休み時間も勉強していた。テニス部のO君は{あいつは勉強しないのになぜできる」とみんながうわさしているほどであったがいつも10番以内で東大組であった。しかし、わたしは休み時間やテレビを見る時間を削ってまで勉強しようという決意がない。それ相応の決意を持たない”なまくら決意”であった。そこで、「よ〜し、授業は大切にしよう」と思った。そこで、授業中にトイレに行く男女の数を教科書に書き込むなどの悪癖も止めることにした。そこにはO君のようにも、Y君のようにもできないもどかしい自分がいた。”父はわたしの高校卒業と同時に定年を迎える。わたしは岡山県庁に就職しよう”と考えていた。いつもひょうひょうとしている親友の西田君はいつも30番以内で京大組であったが、どうも京大にはいかないようだ。N君は防衛大学を受験するという。そこでまた考える。”県庁かはたまた防大か”と。
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