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2017/09/16(土)
魚の小骨(49)WMD(大量破壊兵器)
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昨日発射されたミサイルは「火星12」だと北朝鮮が発表した。昨日の高度750〜770〜800kmの記述はわが国の防衛省が750km、韓国が770kmと最初報道されたものの最終的発表は800kmに修正されたということである。こうした北朝鮮の核実験と弾道ミサイルによる挑発を利用してわが国、日本の防衛費は膨張し続けている。新型PAC3が400億円、新型SM3、イージス艦(船から宇宙へ迎撃ミサイルを発射できる)、イージスアショア2機(陸から宇宙へ迎撃ミサイルを発射できる。他国での購入例では800億円)、F35戦闘機6機、事故多発で有名な輸送機オスプレイ、尖閣諸島など島警備隊新設などで合計5兆2551億円を防衛省は要求した。しかし、これにはロケット開発や防衛装備庁の予算などは含まれていないはずであるからまさに膨大な防衛費となることは確実である。昨日の軍事アナリストの発言「イージス艦から発射されるミサイルの高度は500kmで北朝鮮のミサイルには届かないので役に立たない」にショックを受けた人も多いのではないだろうか。また、北朝鮮のミサイルの高度を日本の防衛省は750kmと発表したが韓国の770kmよりも精度が低かった。これらのことを防衛省はどう説明するのだろう?「まだまだ予算が足りないからです」と説明するのではないだろうか、と思える。さて、金正恩は?いずれにしてもこのミサイル実射でグアムへの飛行距離を確保して見せた金正恩は父・金総書記の教え「核兵器、化学・生物兵器の絶えざる開発と保存が朝鮮半島の平和をもたらす」を忠実に履行しているようだ。彼の北朝鮮での現体制維持のための教訓はイラク戦争とリビア内戦だと言われている。まず日本の自衛隊も駆け付けたイラク戦争を考えてみよう。2003年3月20日米国のブッシュ(子)大統領はイラクの首都バクダードヘ空爆を開始した。WMD(大量破壊兵器)を放棄しないからだという理由であった(戦争終了後14年経った今日に至っても大量破壊兵器はまだ確認されていないにもかかわらず)。49日間の戦争でイラクのバクダードは米英が主導する有志連合軍に占領され、フセイン大統領は同年12月に逮捕され、2006年末死刑を宣告され、処刑された。このブッシュ大統領が仕掛けたイラク戦争を考えるには2001年9月11日の同時テロ事件にまでさかのぼらねばならない。 *WMDとは Weapons of Mass Destruction の略称で、大量虐殺や大量殺傷が可能な大量破壊兵器の総称で核兵器、化学・生物兵器などのことを言う。
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