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2017/09/12(火)
魚の小骨(45)米帝侵略には全民抗戦で
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昨夜来降っていた雨が小止み、曇り空が広がっている。今日はなんとなく気が重い日である。国連安全保障理事会は「石油の輸出は昨年並みを上限とする。新規の北朝鮮の出稼ぎ労働を禁止する。海上での船舶の臨検」などの制裁決議を全会一致で今朝可決した。石油の全面禁輸と金正恩らの資産凍結を見送り(中国とロシアに配慮し)、アメリカが自らの主張を大きく譲歩することで全会一致にこぎつけたようだ。船舶の臨検は可能であろうか。軍事的対応が無ければ拒否されれば臨検はできないであろう。軍事対応をするとなれば「戦端を開く」ことにもなりかねない。臨検できなければ「武器や密輸品やその他の物資の運搬、売買などがこれまで通りにおこなわれる」ことになってしまう。この臨検は本当に難しい課題であるが、金正恩がどう出るかはこれからということになった。さて、昨年の金正恩演説から彼がアメリカをどう見ているのか!?を見てみよう。「敵どもは武器万能論だが、われわれは思想論を主張する。戦争勝利の決定的要因は党の周りに一心団結した千万軍民の政治思想的威力です。私は米帝侵略者どもが襲いかかってくれば、全民抗戦で受けて立てと強調してきたが、それは千万軍民の政治思想的威力で祖国統一を達成せよとの意味である。わが人民は明日すぐに戦争が起こったとしても恐れない。敵どもは厭戦思想に染まっているが、わが人民と青年学生は情勢が先鋭化するたび”首領よ命令のみ下されよ”という歌を高らかに歌い、敵を滅ぼす闘志をみなぎらせ、人民軍隊への入隊や復隊に嘆願している」と精神論で勝つのだと彼は言う。このフレーズはどこかで聞いたことがないだろうか。「全国民一丸となって総決起せよ。大和魂で敵を粉砕せよ」と国民に竹槍の訓練をさせながら、ゼロ戦、神風特攻や戦艦大和、戦艦武蔵の建造で戦意を高揚したかつての天皇制・日本という国に。言葉だけでも社会主義を標榜するならば彼我の力関係を冷静に科学することと国民及び地球上の人類の命を大切に守ることが前提であるはずである。北朝鮮が社会主義国ではないという証明ともなる彼の演説はさらに続く。
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