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2017/08/04(金)
魚の小骨(7)三菱Bの院政
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「老兵は消え去るのみ」という名言をわたしは信じている。岡山市議を7期勤めて後、引退させていただいた際のわたしの決意でもある。後任の方々にお任せするのが妥当であり、諸々のご意見はいただくものの以後一切の口出しはしないと決め、それを頑なに守ってきた。「院政」或いは過度の口出しは弊害を生むと思うからである。もし後任者の判断に狂いや失敗があったとしてもそこからやり直す勇気や覚悟が必要であり、任せきらなければそうはならないとわたしは思う。もし、後任者が相談に訪れた際は事情をよく聞き、その時は率直に自分の意見を述べる。そうでないと後任者は自分の責任を真剣に自覚しないと思うからである。ところが、東京・丸の内の皇居を一望できる三菱商事ビルの21階には三菱クラブがあり、そこでは三菱重工、三菱東京UFJ 銀行、三菱商事の代表による御三家が常務会として世話人会や金曜会を取り仕切きり、グループ全体を指導する会議が行われているという。そして、三菱東京UFJ 銀行本店の9階には終身顧問の相談役、特別顧問が5人いるという。出自は東大、企画畑、旧三菱銀行系OBである。名目は若い時から候補者を絞り込み「頭取学」を学ばせるということらしいが、彼らには「個室」「車」「秘書」「報酬」が与えられ、90歳を超える人もいれば、車椅子で通う人もいるという。三和銀行出身者はこの本店では働かせてもらえないようだ。そして彼ら5人のOB会が人事や経営に大きな影響力を持つという。確かに彼らは戦後の三菱を護り、育て、大きくし、皇居を一望するビルを所有するまでにグループを育成してきた功労者かも知れない。しかし、彼らには「世界人類が平等に、幸せに」という思想が根底にあるのであろうか。「皇居が見下ろせるビル」でのグループ指導の会話とはどんあものであろうか?艦船、飛行機、兵器受注やそれに伴う資金計画の話はどのようにされているのであろう?録音でもあれば一度聞いてみたいものだ。
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