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2017/08/20(日)
魚の小骨(23)日本の責務
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量子コンピューターは化学の分野ではこれまで何年もかかっていた化合物開発の実験が短期間の計算やシミュレーションで済むようになるという。医薬品の分野では創薬などの合成化学(低分子化学)が壁にぶつかっているという。初の抗生物質ペニシリンは1928年に発見された。以後、鎮痛剤、高血圧薬、抗がん剤と画期的発明を続けてきた。しかし、自然界で見つけた物質を化学の技術で医薬品に変える作業=合成化学は壁にぶつかっているというのだ。同じくバイオ技術を使う創薬・生物化学(高分子化学)も。精密医療(遺伝子の塩基配列の変化に注目する医療方法)においては肺がんや乳がんというくくりではなく遺伝子変異に基づいた個人ごとの医薬品開発になってゆくという。こうした課題に量子コンピューターなどの新しいコンピューターとAI(人工知能)が結合し、解決の方法(発明、発見)を見つけ出してゆくことになるというのだ。21世紀の教科書も大変革(リアルとバーチャル、モノとコト、自然科学と人文・社会科学、理系と文系が境界なく行きかい、組み合わさる)の時期を迎えているという。しかし、こうした技術を使える人々と使えない人々との経済格差はますます拡大することが予測される。例えば、投資の世界も今よりさらにさらに持てる者と持たざる者の差は拡大するであろうし、工場は人が少なくて済むようになるであろう。事務処理もAiロボットでOKとなり、管理職もAIロボットということにもなりかねない。支配と被支配の関係性も常時監視社会になりかねない。このようなときだからこそ、人に役立つ法律と人を大切にする政治家が求められているのではないかと思う。口先ばっかりの政治家ではなく。ペリーが黒船で来航し、日本は鎖国を止め、開国した。世界の人々から猿真似と笑われながら列強に追いつけ、追い越せと帝国主義を真似、日清戦争、日露戦争をひやりとするほどの幸運さで勝ち抜いた。国民は貧苦にあえぎながら、そして戦争に勝つための兵士としての流血を代償としながら。ところが、天皇と政府は国民の流血の代償として得た満州と謀略で得た朝鮮に気を良くして、エバリ、天狗になり、大東亜戦争(太平洋戦争)を引き起こし、日本を焦土とし、国民を殺戮した。今度こそ日本は世界の人類が幸せに暮らせる地球を創るために奮闘すべきではないかとわたしは思う。それこそが日本の果たすべき役割ではないかと。
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