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2016/03/15(火)
目刺の目の炎
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かなしけれ目刺の目より炎立ち 北側宝子 目刺も秋刀魚も高くなりました。目刺は眞鰯、ヒシコの小さいやつを数匹連ねて竹串や藁などを通して干したもの。目のところを刺したものが目刺、鰓を通したものを頬刺といいます。春になると干鱈、干鰈、白子干など昔から庶民の暮らしに欠かせない干物類が漁港などに干されていました。今ではこの風景もずいぶん少なくなりました。乾燥機に入れる工場生産に取って変わられているのです。目刺は貧困の象徴でもありましたが、今は昔の物語となってしまったようです。句意はご覧のとおりです。人間は他の命をいただいて自らの命を繋いでいます。感謝と祈りを忘れてはならないのです。
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