|
2016/11/22(火)
日露の領土問題について(20)
|
|
|
昨夜のTVではプーチン氏が「領土問題で安倍氏と幅広く話し合っている。例えば、島内での両国の経済協力・・・」などと言っていたが、ここではルキャノフ氏が言う「2島譲渡」を前提として考えてみよう。まず第(1)の問題は安倍政権が国後、択捉の2島をどう取り扱うのか、である。4島返還を主張してきた歴史と正当性の検証が必要となるはずである。そこで、第(2)にカイロ宣言に立ち返って千島列島全島を返還せよとの立場に立って2島返還の正当性を主張するかどうかが問題となる。第(3)に文言の問題がある。「返還」か「譲渡」か。「返還」ならば日本領であった、「譲渡」ならロシア(ソ連)領であったとなり、その帰属の正当性が違ってくることになる。プーチン氏は「第二次世界大戦でわが国の領土となった」とその帰属(ヤルタ協定)の正当性を説明しているのでやはりカイロ宣言に立ち返らなければ日本の領土であったという説明がつかなくなる。第(4)に日露平和協定を締結するのかどうかである。締結すれば2島返還で終了ということになりかねないので引き続き協議するかどうかの協議継続の文言挿入が重要となろう。(5)その際、千島全島か、国後・択捉の2島かが問題となろう。(6)返還なきまま2島或いは4島で日本が経済協力をおこないビザなし出入国自由という選択肢はまさか選ばないだろうとは思えるが可能性は無きにしもあらず。この場合は居住の自由が問題となるであろう。
|
|
|