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2016/11/13(日)
日露の領土問題について(13)
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ソ連・極東軍の占領が「連合軍一般命令第1号(陸、海軍)」によっておこなわれたことは以前述べたとうりですが、翌年1月、連合国軍最高司令官訓令により日本は「竹島、琉球、千島、歯舞群島、色丹島、南樺太などの地域の行政権行使を正式に中止」させられた。日本が無条件降伏文書に署名をしてから4ヵ月目のことである。こうして日本は連合国軍の占領下に置かれた。日本国民は食べるものさえろくに無い最悪の占領時代を北海道以南は米軍の下で、千島列島などはソ連領として。そして、7年の占領時代を経て、サンフランシスコ講和条約の発効により(名目的)独立を回復することになるのであるが、未解決の問題は日米安保条約の鎖からの解放と千島列島全島の返還問題である。カイロ宣言の趣旨に沿えば当然の措置である。アメリカに於いてはトランプ氏が大統領に来年1月就任されることとなった。彼は日本に「米軍経費の全額負担」「核兵器保有」を大統領選の公約の中で口にしている。そうであるならば安保条約を破棄し、対等な立場での平和条約を締結するのが常識的解決法であると思われる。また、旧ソ連の領土を引き継いでいるロシアは千島列島を全島日本に返還して平和条約を締結すべきであろう。これを前提とした日露交渉が必要だとわたしは思う。そのためにはまずサンフランシスコ講和条約を見ておく必要がある。
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