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2016/01/18(月)
ギリシャ人の母音表記
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ギリシャ人はフェニキア文字の系列には母音の表記がなくてとても困っていました。そこで、アラム語のギリシャ語にない子音の記号を借りてきて母音の表記にしたのでした。A−アルファ、E−エプシロン、O−オミクロン、Y−ユプシロンの4文字はこうして誕生したのでした。そしてその次にI−イオタがつくられたのでした。こうしてギリシャ人はBC5世紀には17の子音と7つの母音からなるアルファベットを持つことになりました。文字には大文字と小文字があり、大文字は石に文字を刻むときに使い、小文字はパピルスや蝋盤に書くときに使われたといいます。また、ギリシャ人は石に蝋を塗り、鉄筆で書いたり、消したりもできるようにしていたようです。ギリシャ人は安価な素焼きの陶板によく文字を書き、「オストラコン」と呼ばれる陶器のかけらがたくさん残されています。ギリシャ独自の民主制を知る「オストラシズム」は有名ですが、民主制にふさわしくない人物を投票する「オストラコン」で追放された市民もいたようです。このようにして造られたギリシャ文字によってBC5世紀から4世紀にかけて詩、芸術をはじめとする文学をあらゆるジャンルにおいて花開かせました。
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