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2015/08/12(水)
今日の気分は鉛色
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今日は雨が降ったり、曇ったり。おかげで昨日よりは少し涼しく過ごしやすい日となりました。ですが、安倍自民党と公明党は人文系学問と教育系学問を封殺しようと躍起になっています。まずは国立大学から、そして次は私立に影響を広げようとしているようです。戦前の滝川事件を想起させる出来事が相次いでいます。思想言論弾圧・滝川事件の発端は京大法学部の滝川幸辰(たきがわゆきとき)教授がトルストイの刑法観(人間は個人的にも社会的にも他人を罰する資格はない。むしろ相互に理解し、助け合うべきである)を講演で紹介したことでした。まず国会議員が「赤化思想だ」と追放を主張。抗議運動が起きましたが当時の政府は処分を強行。「国家の命令に従え」との強権発動でした。この事件は”大学自治の墓標”と言われました。下村文科相の国立大学への予算を盾にした「日の丸」「君が代」の要請に続く人文系、教育系への介入・制度変更は「大学の使命である真理の探究を捨てよ」とのことにほかなりません。安保関連法案(戦争法案)の背景の事件として考えるべき事案だと思います。滝川事件の時に出された法学部教授団の声明「大学の使命はもとより心理の探求にあり。文部省の措置は大学の使命の遂行を阻害するものである」が戦後の大学の自治を築いたことを思えば、今日の事態を重く受け止めて対処する必要があると思います。そう思いいたると「今日の曇り・雨の空模様」は「今日の日本の空模様」だと思われ、気分が鉛色になってしまいました。
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