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2015/04/19(日)
海上20日は出雲
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「南に投馬国がある。海上20日かかる」については、帯方郡から南の説であっても、奴国又は奴国の近くを出発するという北九州説であっても「出雲である」としています。両者の違いは女王国が九州か、奈良かの違いとなります。その違いはここでは置いておいて古代のこのころの出雲は鉄生産を主体とする産業を基盤とした王国があったと思われることについて触れます。「出雲国風土記」でたたら先進地と記されている島根県の奥出雲地方(雲南市、奥出雲町、飯南町)を中心とする中国山地では江戸時代には全国の鉄生産の8〜9割を占めていたといわれています。現在も奥出雲町では真冬の厳寒の中、日本古来の製鉄「たたら」の操業がおこなわれています。今年も2月4日12人の職人がたたらの神様「金屋子さん」にお祈りし、粘土で炉を築き、それに砂鉄と木炭をくべ、3昼夜徹して燃やし続け、こうして4日目の7日に炉を壊し、長さ3m、重さ2・5トンの母鉄を取り出している。この鉄生産、鉱山開発が出雲族の磐座信仰の源ではないかと指摘する学者もいます。
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