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2015/11/05(木)
季節外れのタンポポ
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今日は娘夫婦がやってきた。畑のナスの収穫とナスの木の処理をしてもらった。その後、雪舟和尚涙の鼠絵で有名な宝福寺へ紅葉狩りに出かけた。出かける前に畑の端っこにタンポポが咲いているのを見つけた。季節外れのタンポポは懸命にお日さまを探しているようだった。なんだか背伸びしているようだ。タンポポは花が咲き終わると茎がいったん倒れて横たわる。しかし、種が熟す頃にまた立ち上がる。その理由は綿毛の種が少しでも遠くへ飛ぶように花が咲いていた時よりも高く背を伸ばすのだという。子孫を残すための懸命の努力の結果だ。娘にも早く子どもが生まれるといいのにと思ったが、口には出せなかった。 俵万智さんの歌に 「タンポポの一生」という幕降りて軽き綿毛にまたかえりゆく という一首がある。 これも口にしなかった。 ベランダのコンクリートの割れ目からそっと世界をのぞくタンポポ は自分かなとふと思った。
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