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2015/10/19(月)
アイムソウリ?
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伝顔輝筆なる「寒山拾得図」の笑顔の二人は物を言うそうだ。所有者として特筆されるのは織田信長と川崎正蔵(川崎造船所を一代で築き上げた)の二人。両者の共通点は冷徹な性格だと言われているようだが、寒山拾得図のこの二人の老人、いや、仙人かな?はいずれにしてもこの二人の笑顔はとても愛くるしいとはほど遠い。グロテスクと言った方が正しい気がする。この絵を愛おしんだ二人の冷徹な英雄はこの絵のどこにひかれたのだろう。信長がこの絵を評して「この画中の人物は何やら物を言うそうなり」とつぶやくのを森蘭丸が聞いたという。そこである日、信長の癇癪に閉口した蘭丸が寒山拾得の二人が「近頃の殿のご短慮はもってのほかでご用心これなし」と話したと聞いたとたしなめたところ、「陰口をたたくような奴は焼き捨てよ」と命じられ、困り果てた蘭丸が「二人は殿のご威光に恐れをなして何も物を言いません。平にご容赦をお願い奉ります」と告げると機嫌を直し、焼失を免れたという逸話がある。安倍総理に「総理は庶民にこそ目を向けるべきで大金持ちとつるむのは止めなさい」と二人が言っているとたしなめたらどのような返答を返すのでしょうか。アイムソウリとでも答えれば面白いのですがね。
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