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2013/07/05(金)
水先案内人
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わたしの父は戦前は捕鯨船に乗っていた。戦時中は水先案内人として徴用され、神戸港を勤務地としていたとのこと。軍の関係する船舶を事故がないように誘導するのが仕事であったと言う。しかし、政治の世界には「民が主役」という共通の地図を有しない先導者が、否煽動者といった方が正しいのかも知れないが、利権と結び付いた指南をしているようだ。そこで何事も上手くいかなくなるのだと思う。通貨についていえば、わが国の歴史の中でも、世界の歴史の中でも、金貨に含まれる金の含有量を少なくしたり、銀貨や銅貨の含有量を少なくして貨幣の質を落とすために混ぜ物を多くした奴がいる。ところが彼らはすべて経済運営に失敗している。つまり、現代で言えば、お金を刷って、ばら撒き、人為的に貨幣価値を下げることと同じである。人為的なインフレ政策は国民の暮らしを窮乏化させる。お金は水の流れとは反対に「低きから高きへ流れて行く」ようだ。吸い上げポンプという人もいる。2%のインフレと言うが、仮に2%のインフレが実現したとして、2%以上の収入が増えればやりくりは可能だ。しかし 10%も、20%もその上も収入が増える一部の人もいれば、逆に収入が減らされる大勢の人がいる。飢えに耐えかねて一揆に立ちあがった勇気ある先人もいる。「民が主役」の共通の海図を作成し、日本丸が沈没しないように煽動する水先案内人が今こそ必要だと思う。
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