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2013/03/03(日)
親は空気!?
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団塊の世代は高度成長を謳歌したと言われるが、果たしてほんとうだろうか。戦後の物不足の時代に戦争に駆り出されていた人達をはじめとする日本に復員した人たちが一斉に子をもうけた。この人たちが団塊の世代と呼ばれている。学校によっては給食がなかったり、プールもないのが当たり前の時代であった。子どもの数が多いということは受験競争、就職競争の激しさはひどいものであった。その中を生き抜き、社会保障費も負担してきた。ところが、年金は歩切りされ、健康保険はズタズタにされた。そんな団塊の世代のジュニア達も親以上に就職難に苦悩している、というのが実態だ。とても「団塊の世代が高度成長を謳歌した」と単純にすべての人に当てはまるとは言えないとわたしは思う。2010年の国勢調査によれば、団塊ジュニアで最も出生数の多かった1973年生まれ(37歳)の未婚率は28.6%だという。また、家族と暮らす、或いは家族からの仕送りに頼っているという現実があるため、団塊の世代が大量に退職するから消費が上向くとはこれまた単純には言えない。生活そのものの切りつめはやむをえない状況となっている。それに加えて、消費税を引き上げようというのであるから生活は大変なことになるだろう。安倍・政府はもう「消費税増税分は国の借金払いと高齢者の医療費増で消える」と予防・宣伝をし始めた。予定のレース展開なのだろうが、それならば・・・「なぜこれほど無茶苦茶な借金予算を組むのか」と怒りたくなる。終わらない子育てを背負う団塊の世代の親について「一緒に住んで苦しくないか?」の新聞社の問いに対し、ジュニアは「親は空気みたいなもの」と答えた。だが、わたしは親も子も息苦しくなってきているのではなかろうかと思う。
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