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2013/03/28(木)
スズメのお宿
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スズメのお宿ってどこだろう?日本野鳥の会の会員である佐野昌男さんはスズメの生態研究に51年という歳月を重ねた。スズメは人にとって最も身近な鳥なのに生態がわかっていなかったそうだ。身近と言えば、子どもの頃、スズメを追いかけていた自分に「酒に浸した米を食べさせればスズメが酔っぱらうからすぐ獲れる」と教えた知らないおじさんがいた。それを信じてお爺さんの焼酎を盗み、教えられたとおりのレンガで捕獲する仕掛けもつくったが結果は失敗だった。パチンコで捕えたスズメの焼き鳥を食べたこともある。調理法がまずかったのであろう。あまり美味いとは思えなかった。佐野氏の研究によれば、スズメは人間がいないと生きられない鳥だそうだ。行動半径は巣やねぐらを基点に半径110mと狭く、過疎化か進む山村では人口の減少に伴い、スズメの数も減ってゆくという。種の起源はナイル川上流にあり、日本には稲作の伝来とともに入ってきたとされる。稲作を伝えためでたい鳥として日本人はスズメを大切にしてきた。子育てを終えた親鳥から追放された若鳥は冬暖かい西日本に移るそうだが、住む場所を見つけてそこに定着するスズメもいるとのこと。こういうスズメの生態を知れば知るほど愛らしく思えてくる。朝などスズメの鳴き声で目が覚めるとなおそう思えてくる。
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