|
2013/01/08(火)
わっはっは
|
|
|
「笑う門には福来る」とはいうものの手放しで喜べない場合もある。ロシア北部の沖合を通り、欧州と太平洋を結ぶ北極海航路の利用が増え、関係者は大歓びという。その利用状況はロシアの海運会社や政府系組織でつくる北極海利用調整非営利協力団体によれば、2009年10万トン、10年14万5千トン、11年83万5千トン(前年比5.7倍)、12年126万トン(前年比1.5倍)という具合である。これはロシア国内輸送分を除くトランジット輸送貨物量であるが、中国や韓国への輸送船が多いとのこと。しかし日本への液化天然ガス(LNG)輸送も始まっているという。ロシアは国際的関心の的となっている北極海航路のインフラ整備を急ぎ、利用拡大を図る模様。中国は今夏から商業利用する方向で準備を始めたと聞く。スエズ運河を利用する場合と比べ航海距離、期間、運航コストの大幅減が図られるため、これまでは欧州からアジア太平洋諸国への輸送が中心であったが、昨年は中国から肥料を積んだ輸送船が初めて欧州に向かったとのこと。北極海航路は地球温暖化の影響で夏場の海水が減ったため利用が増えたと言われている。これは「風が吹けば桶屋がもうかる」類のものであり手放しで喜ぶには少し悲しい現実であろう。
|
|
|