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2012/08/09(木)
福島原発から1年4カ月・・(11)
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4つの各事故調は事故後の首相官邸の混乱を浮き彫りにし、初動の遅れや意思疎通のまずさ、福島第一原発への過剰な介入が悪い影響を与えたと分析し、批判している。原子力緊急事態宣言発令の遅れが避難指示などの遅れの原因の一つとなったというのだ。政府が原子力緊急事態宣言を発令したのは3月11日午後7時3分。海江田経産相が要請してから1時間以上経っていたという。理由は管首相(当時)が原子炉の状況や関連法令について繰り返し質問し、発令を認めなかったからだとのこと。ここからは首相をはじめ政府・官僚たちの危機管理の意識と知識のなさが起因していることが覗える。また、官邸では各省庁の局長級幹部が集まった地下の危機管理センターではなく、意思決定の場が地下中2階の1室や5階の首相執務室となったことから、十分な情報がないまま意思決定せざるをえない場合も生じたと報告している。菅首相が危機管理センターにいないために情報が伝わらなかったのか、それとも経産省、文科省、原子力安全・保安院が伝えなかったのかは明らかではないが、わたしは双方であったと推察する。 係る緊急事態においては日ごろ安全忌避を貫いてきた東電への信頼は当然ないはずだから情報信頼度が薄い。安全・保安院は東電と一体化していたから当然うろたえる。経産省、文科省は推進派だから事態が呑み込めないし、事態を認めたくないし、うろたえている。信頼できない嘘つき集団、及び個人を関係者から排除する努力が必要であろう。そういう人間を育てない教育が求められるであろうとわたしは思う。
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