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2012/08/07(火)
立秋・福島原発事故から・・(9)
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事故時の映像を1年数カ月も経って後に1時間半分編集して報道機関に提供した東京電力の体質は批判されて当然と思うが、調査委員会はどのように判断したのか。見ておきたい。なぜなら、東京電力は経産省、文科省、保安院などの政府規制機関まで同化させてきた嫌らしさをもつ会社だからである。財界と政府の一体化はこの一事をもっても証明できると思われる。それでも各事故調が批判せざるを得なかった東電の体質。それは今なお続いていると言わざるをえまい。政府事故調は「危機対応能力など多くの問題が認められた」。国会事故調は「官邸の誤解や過剰介入を責められる立場にない」。民間事故調は「担当者の安全意識に関する感度が低くなっていた可能性も」。これに対して、東電事故調は「想定事象を大幅に上回る事象を想定できなかった」と事故原因は津波の所為でわれわれの責められることではない、と責任逃れをしている。水爆事故を起こしたという責任に基づく自己反省が露ほども見られないのは東電の体質であろう。さらに言えば、政府も、国会も、民間も「原子力平和利用と言って進めてきた原発の危機管理が出来ていなかった。おろそかにしてきたという」点での視点がまったく欠如している事実にわたしは驚かされる。わたしは、東電も、政府も、国会も無責任だと感じている。
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