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2012/07/30(月)
福島原発事故から1年4カ月・・(2)
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まず事故の原因は地震だったのか、それとも津波だったのか。政府事故調の委員間でも地震説への見解は分かれ、激論が交わされたという。各事故調の見解は次のとおりである。政府「地震で大きな損傷が生じていたとまでは認められない」。国会「地震による損傷はないと確定的にはいえない」。民間「変形等は生じていない判断された」。東電「地震による損傷は確認されていない」という内容であり、見解が分かれた。その素となったのが、「地震で配管が破断し、原子炉の冷却水が漏れた」とする元原発技術者、田中三彦氏の論文(科学誌に掲載された)であった。国会事故調は昨年12月、彼を委員の一人とした。同報告書は「原発が地震動で無事だったとはいえない」と地震説を展開している。しかし、政府事故調は地震により「軽微な亀裂、ひび割れが生じた可能性まで否定するものではない」と注記しながら、通常運転時に許される程度の小さな亀裂も見逃さない圧力計に変化が観測されないのであるから津波によるものだと地震説をほぼ否定した。東電はもちろん事故原因は津波によるものだと断定している。では、原発事故が地震による影響があったと判断された場合、なにが問題となるのであろうか。
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