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2012/06/06(水)
業平や濃き紫に上を向き
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草原のアヤメに対し、水辺のカキツバタは在原業平の歌で有名です。5月から6月にかけて剣のような葉の間から濃紫色の花を咲かせます。在原業平(825〜880)は平安初期の歌人で六歌仙・三十六歌仙の一人ですが、伊勢物語の主人公と混同され、情熱的な和歌の名手で色好みな美男子と誤解されています。カキツバタ(杜若・燕子花)もアヤメ科の多年草ですが、花の汁を布にこすりつけて染料とされたことから「書き付け花」が転じてカキツバタとなったといわれています。わたしも業平のように歌がうまくなりたいと淡い希望を抱いていますが、はてさて・・・。 今日は金星が太陽を通過する日。いいことがありますように。 杜若われに発句のおもひあり 芭蕉 うしろ向く女の空似燕子花 椎橋清翠
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