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2012/06/05(火)
野にありてなおま白きや花あやめ
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今にも泣きだしそうな曇り空です。今日のように空が鉛色に曇る日や日暮れの畑のあぜ道で、あるいはまた民家の庭先などでまっ白なあやめの花に出会うとほっとします。野にあっても清貧を貫くすがすがしさのようなものを感じさせるのかも知れません。あやめはアヤメ科の多年草ですが日本全土、朝鮮半島、中国北部、シベリアまで広範囲に分布しています。6月から7月ごろにかけて、70cm〜80cmほどの背筋(茎)をピンと伸ばして、紫または白色の大輪の花を優雅に咲かせます。花には網状の美しい文様があります。そこで「文目(あやめ)」といわれるようになったようです。アヤメとカキツバタは「アヤメ野のもの、カキツバタ水のもの」との区別があります。時として「エッ!どっちだったけ?」と頭の中でこんがらがることがあります。でも、アヤメには曇天と雨がよく似合います。 片隅にあやめ咲きたる門田かな 正岡子規 築山の雨を斜めにあやめ咲く 福山理正
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