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2012/06/12(火)
虎尾草風にゆうらり尾を振りて
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さて、このアフリカ最大の水力発電ダム・ギべVについて、環境保護団体は「ダムは湖の水位を下げ、湧き水や井戸水を枯らしたり、水量を減らしたりする。50万人以上の住民の生活に支障を来すことになる」と指摘する。同団体の試算では水位は6m下がり、その水量の減少は塩分濃度を上げるという。塩分濃度が上がればデッドシー化してゆくことになり、漁業で生活を立てている住民は死活問題となる。また、牧畜で生活を立てている住民も飲料水に不敵な水となることで牧畜経営が成り立たなくなる。さらに、プランテーションでの化学肥料の使用が湖の水質を悪化させると住民の暮らしへの悪影響を加速させる。世界遺産に指定されている湖畔の動物王国は死滅して行くことになる。そこで、このギべVダム建設の問題をユネスコは警告した。アフリカ開発銀行、米国の投資銀行、欧州の銀行もギべVダム工事計画から撤退した。しかし、エチオピアは工事を続行している。被害を蒙るのはケニアの住民である。環境悪化をもたらし、住民の暮らしをおびやかす巨大開発は許されるのか?被害を受ける住民は今はなにも知らない。知らされていない。(続く)
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