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2012/05/09(水)
さらさらと風にこぼすや芥子の種
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紅い可憐な芥子の花が散り始めた。自然の営みは美しい巡り合わせをわたしたちにくださる。しかし、自然はまた厳しい試練をもわたしたちに与えるようだ。大型連休最終日の6日、大竜巻が関東北部を襲った。窓ガラスが割れ、屋根が吹き飛ばされている映像は胸を苦しくさせる。人も亡くなり、負傷された方も大勢いらっしゃる。昨年の東日本大震災もわたしたちに警告を発しているのだ。特に、日本の為政者は心しなければなるまい。スイスでは原発依存政策をやめるとの結論をだした。そして、スイスは以前日本に「原発の安全に絶対はないのでは?もっと安全性を高めるべきでは!」と言ったというが、日本側は「日本は絶対安全」と言い切ったそうだ。ところが昨年の福島第一原発事故がその間違いを証明した。とすれば「人災」ではないか。にもかかわらずまだ日本は原発にしがみつこうとしている。震災の瓦礫処理もまだ1割を超えたばかりにもかかわらずである。熱帯魚が九州北部日本海、五島列島辺りにまで見られるという。蝶研究者は既に30年前から亜熱帯地方の蝶が北上し、日本に土着していると報告している。となれば、地球温暖化対策を含め、わたしたちは人が自然の中で生かされているという原点を見つめなおさなければならないのではないか。芥子から阿片を造り出して金儲けだけして人を壊してはならないように。だが、原発は芥子よりもっと危険ではないか。そしてまた、止めて自然エネルギーに転換すればよいのだから、止めるべきなのだ。
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