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2012/10/19(金)
ブラジル・次の課題は?
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ブラジルは今高速鉄道計画を進めている。来年5月に「技術供給及び運営」の入札がある。当然、2016年の五輪には間に合わないが、日本を含め、世界中から熱い視線が注がれている。しかし、伝統産業の一つである履物は苦境に立たされている。中国製の背広は約8割もの市場占有率だという。この5年間で2倍に増加したというからその勢いは猛烈極まる。となれば、ブラジル国内の縫製業は青息吐息であろう。資源関係はどうか。鉄鉱石の価格下落が業界を苦しめている。ガソリンの輸入コスト増大が石油関係業界に大きな負債を抱えこませている。給与に社会保障の会社負担が加わると総人件費が1.8〜2倍になるという人件費関連費にメスを入れる日が近くなっているとも言える。重い税制、厳しい労働規制をどうするかも大きな課題である。今、ブラジル政府が手を打っているのは消費刺激策。自動車、白物家電、家具などの住宅関連資材を対象に減税したが、その効果がどこまで続くかは、不明である。ブラジル初の女性大統領、ルセフ政権の真価が今問われようとしている。現在の彼女の支持率は8月の世論調査によれば「良い」62%、「普通」30%、「悪い」7%と高い支持率を維持しているが、今後もそうなるかどうかは次の一手次第となろう。
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