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2012/10/25(木)
イタリア人の勇気
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イタリアでの地震裁判が世界中に波紋を投げかけている。2009年イタリア中部地震(死者300人以上)に対し、安全宣言めいた発言をした学者らに刑事罰が課されたのだ。検察は「科学者らの報告がなければ犠牲者はもっと注意深く行動したはずだ」と禁錮4年の刑を求めて7人を提訴した。これに対し、判決は求刑を上まわる禁錮6年の刑を言い渡した。科学者ら責任ある立場にある者の言動に対しての責任罰及び求刑を上まわる刑事罰という2つの点で異例の判決である。行き過ぎだとの批判も強いが、わたしは今後の司法分野における重要な視点だと思う。津波の高さは想定外だと言い逃れする学者や行政関係者たち。原発は安全だと建設を推進してきた学者、行政関係者、推進白アリグループら。岡山市の災害対策として重要な市街地中心部の学校跡地を民間に貸与する高谷市長はじめ、行政関係者や財界・県OBなど。わが国はみんな責任をとらないでもいい無責任天国だ。学者の中の多くは国や行政から求められた意見につき、国や行政の意に沿う意見を述べる。出世やお金がみなからむ。裁判所は国や行政の意に沿う判決をだすのが通例だ。ベテラン弁護士は一様に「国や行政を相手にするのですか。勝ち目はないですよ。よっぽどのことでない限り」と言う。わたしは勇気あるイタリア人の勇気にエールを贈りたい。学者は真理を追究する真の学者であれ!裁判官は正義を貫く裁判官であれ!行政のトップをはじめ行政マンは市民の生命、財産を護るという本来の使命を全うする行政マンであれ!と。
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