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2012/10/10(水)
煽動 日本 右へ右へ は危険
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マスコミの日本右傾化への煽動が強くなったようだ。民主党の右傾化(武器輸出三原則骨抜きになど)、自民党のさらなる右傾化(阿部総裁の再登場)という事態を受けてのことだろうが、中国や韓国との領土問題の先鋭化を背景に右傾化の流れがかなり強くなった。SAPIOの新聞広告には中曽根康弘氏の「総理大臣は領土・主権を命にかけて守れ」、小林よしのり「大東亜論」、田母神俊雄「日米安保に頼らない自衛隊の増強こそ急務だ」などを初め、中国よ!韓国よ!「ニッポンの覚悟」いまこそ日本人の「誇り」と「自信」を謳いあげる、と種々のレポートを満載している。確かに尖閣諸島、竹島問題で日本国民の感情は領土を守れに傾いている。だが、これを利用して「日本の右傾化」を狙うのはいかがなものか、と思う。田母神の「日米安保に頼らない」点は同意できるが、「自衛隊の増強こそ急務」論はいただけない。 第二次世界大戦の教訓として日本国憲法第9条・戦争放棄条項は成立したのであるから、歴史を後戻りさせる田母神の自衛に名を借りた主戦論は採用すべきではない。今、必要なことは、日本の過去の過ちを正しく見つめ、伝える歴史認識の重要性とそこから新しい友好の道を探すことであろう。いじめも似たような側面があるが、叩いたものはその行為を忘れるが、叩かれた側はその痛みを生涯忘れないもである。侵略の歴史も同じである。侵略した側はその事実をきちんと教えない。しかし、侵略された側はきちんと教える。だから、共通の歴史認識を共有する必要があるとわたしは思う。そこからほんとうの友達としての握手ができるのである。ピストルを相手に突きつけておいて友達になろうよと握手をもとめるのは論外であろう。
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