|
2007/10/23(火)
コック
|
|
|
コック
「おい、コック」
その声に、厨房にいたコックさん達が一斉に振り向いた。 その様子に剣士は眉をひそめる。
いやいや、ってか当たり前だろ。
ログが溜まるまで時間があって、たまたまあるレストランの 手伝いをすることになった。 今日は出発の日だが、出航時間まで手伝って行こう、と思い。 剣士が迎えに来たはいいが、コックが大量にいる厨房で、 いつも通りの呼び方ときた。
全く、たまには名前で呼べないもんかね。
ため息をついて、シュル、とエプロンを外した。
まぁ仕方ないか。ゾロだし。
そう思っていると、ふいに手を引かれた。
「なんで他の奴が振り向く? 俺が“コック”っつったら、お前のことだけだろ」
……………えーっと。
「行くぞ」 「お前、あいさついいのか」 「いいから、行くぞ」
天然タラシの腕を今度は俺が引いて、足早に厨房を出ていく。
あいさつなんかできるか!
真っ赤な顔を隠しながら、茫然と佇むコックさん達を置いて ばかっぷるはレストランを逃げ出したのであった。
|
|
|