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2005/09/24(土) 親父
[担当:笈川]

先日僕はある焼肉屋で待ち合わせをしていた。
店に入ると奥の席で手を振る男----親父だ。
四、五ヶ月ぶりだったろうか。
ゴルフや海外出張が多いせいか
日焼けしていて健康的にみえるものの
やはり老けたような気がした。

親父「ひさしぶり」

八葉「せやね、父さん」

話すときはいつもこんな感じだ。
まずは今回の舞台の話をして、
今日の目的であるチケット販売をすました後、
二人で肉を頬張っていると突然親父が言った。

「どうだ。一人になってよかったろ。」

びっくりした。

でも何が言いたいかが分かった僕は
「まぁね」とだけ返してみた。
親父も「そうか」とそれだけ返してきた。

思えば僕はこの人に
どれだけ助けられただろうか。

高校二年の時に声優になりたい、
養成所に通いたいと言った時も、
一月に福祉の専門学校を辞めて
一人暮しをしながら役者の勉強してみたい
と言った時も、反対している母をおさえて
好きにしろと言ってくれたのがこの人だった。

今までただ諦められたのだと思ってた。
でも違った。今の一言でよく分かった。
親父ってすげぇなぁ…
不覚にもそう思った。





ただ残念だった事が一つ。
チャック全開で帰ったこと。
…父さんらしいよ…。


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