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2012/05/02(水) エレレラ ボルンハイミエンシス
16:15




もくじ
・魔女っこ




男はある日突然夢を見る。
夢にはアニメやマンガに出てくるような魔女の姿をした女の子が出てくる。
その女の子は夢の中で、悪事を働く人間を1人退治する。
そして自分に向かって、これから私と一緒に悪い人をやっつける手助けをしてほしいという。
自分はそれを承諾する。
断ることはできない。
アニメやマンガの展開を変えることが出来ないように。
その夢は自分が頷くところで終わりとなる。

目覚めると日常生活は一見、何も変化が無い。
ただ、その日から、あの魔女っこがしばしば夢に出るようになる。
そして自分は魔女っこと一緒に悪者を退治する。

やがて、男は気が付く。
夢の中のことはデフォルメされているが、全て現実だったことを。
自分の周りで続いた不審死、殺人ニュースの犯人が自分であることを。

それに気が付いたとき、魔女っこが現実に現れる。
夢の中と同じような姿をしているが、夢で見ているよりも少し現実的な外見をしている。
実際の女性がコスプレをしている、というほどまで現実的でもないが----

男は彼女に問う。
あの夢は現実なのか。
俺に何をしたのか。
俺に何をしようとしているのか。
お前は何者なのか。
なぜこんなことをするのか。
これから俺はどうなるのか。

彼女は答えた…というより、
「あらかじめこういう質問をされるだろう」と予想したうえで、テンプレの台詞を話していたようにも見えた。
要約するとこうだ。
夢でおきたことは現実で、あなたは人を殺してきた。
私は夢の中であなたにあることをした。
私が何者であるかは明かせない。
あなたはこれからも人を殺さなければならない。

一通り話し終えたところで、彼女は手を叩き、何かの名前を呼ぶ。
すると、部屋の隅からするすると、白い蛇が現れる。
ぬいぐるみのようにデフォルメされている。
彼女の話によるとずっと前から部屋にいたらしい。
それだけを説明し、
「これからもよろしく」
と言って彼女は消えた。
部屋には、ぬいぐるみのようにかわいらしく…しかしリアルに動く蛇だけが残った。

それから毎晩、魔女っこの夢を見るようになる。
夢の内容は変わらない。
現実で何が起きているのか知っていても、夢の中は筋書き通り。
アニメやマンガの展開を変えることが出来ないように。
その夢は人が一人死ぬところで終わりとなる。

そして目覚める。
現実も変わらない。
手にべったり血がついていることもないし、むせかえるような鉄のにおいもないし、
おもちゃのような剣で人を切り裂いたときの感触も残っていない。
変わったとすれば白い蛇がいることだ。

そしてその蛇が日に日に外見を変えていることだ。

横に広かった口はだんだん小さくなり、牙は顔の正面に寄り添うようになり、
徐々にうろこが見えるようになってきて、目には針のように細い瞳孔が見えるようになった。

もういやだ。
男は絶望した。
すると彼女が再び現れ…いや、彼女だったのかと理解するまで10秒ほどかかるだろう、
およそ魔女っことは思えぬモンスターのような外見の何かが姿を見せた。

「ありがとう」
と彼女は言う。

「これで人を殺せる」
と彼女は続ける。

勘のいい男は
「自分が殺されるのだ」
とすぐに理解する。

男は慌てて逃げ出す。
外に出ると、部屋にいたのと似たような化け物がたくさん飛んでいた。
まるでゴミに群がるカラスのように。
そのうちの2匹が自分を追いかけてくる。
夢に出た「元魔女っこ」が、お友達を連れてきたらしい。
2匹で何かを楽しそうに話して笑っている。

人里離れた山のふもとへ追い込まれた男は、目の前の化け物に問う。
俺に何をしたのか。
なぜこんなことをするのか。
これから俺はどうなるのか。

化け物は「3つだけ答えてやろう」と言う。

まず、最初に見た夢、あれは悪魔召還の儀式のようなものだ。
我々は召還されないとこの世界に来ることはできないが「召還させる」くらいのことはできるようになった。
夢は、お前に悪魔と契約させるために見せたものだ。
部屋の蛇はその時点でお前の部屋にいた。
もっとずっと小さな姿で。

以前話した通り、夢でおきた殺人は現実のものだ。
お前は人を殺している。
殺された人間を我々が食うことで、力をつけるためだ。
もっとも、実際に血肉を食べていたのは、使い魔の蛇だがね。

そして3つ目の質問は
 「 お 前 は こ れ か ら ど う な る の か 」 だ っ た な 。

………
……


ここで薙が登場する。
場面は変わって、ここは魔法、魔術に関する全般を習うアカデミーで、薙はそこの新入生。
その中でも入園試験でトップクラスの成績を残していた。
少し前に新入生の中でも特に力のあるものを調べるのであろうテストが行われたが、
薙だけが簡単な四則計算を行うような気持ちですらすら解いていた。

そして、薙はアカデミーの要人(生徒会長のようなものだったのか学園長だったのかは今となっては思い出せない)に
呼び出され、冒頭の「夢に現れる魔女」の映像を見せられていた。

この、「夢に現れて人間と契約を交わし、人を殺させて召還の儀式を完了させる悪魔」が
出没している問題の解決のため、薙の力を貸してほしいということだ。


-終わり-


そういう夢を見たってだけだよ。
だいたい薙が見る夢はカオス系だから、ここまではっきりした夢は珍しいなぁ。
まぁこの夢もカオスではあるけど。




れすなし






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