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2011/07/28(木) しむくりんちょんばきん・・・これをタイトルにしたのは何度目かなぁ
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もくじ
・MUGENは娯楽である




「釣りだからスルーしろ」
という言葉はよく聞かれるが、
「例え釣りだとしても許せないこと」
というものがある。

この思想はそういった薙の憤りを書き綴るものである。


「手描きキャラを馬鹿にするな」


うん、読んで字の如くである。

ニコニコMUGENの視聴者は、手描きキャラに対してあまり良い印象を持っていない人が多いようだ。

全部がそうだとは言わない。
中には手描きで超ハイクオリティなドット絵を描き、かっこいい演出でもって
商業用のキャラがかすんで見えるほどの良キャラが人気を得ている場合もある。
しかし、そういうキャラですら嫌われることがあるようだ。

なぜそんな素晴らしいキャラが嫌われるのか?

彼らが嫌っているのは、その性能らしい。
特にドット絵の枚数が少ない場合は顕著で、
「技の発生が早すぎ」「隙が少なすぎ」は決まり文句のように言われる。

なぜ他の格闘ゲームのキャラと同じような強さなのに、
手描きのオリジナルキャラは厨性能と言われ嫌われてしまうのか。

性能が分からないからである。

実は、MUGEN以外で同じような経験を何度もしたことがある。
市場に出回っている格闘ゲームに続編が出て新キャラが登場すると、やたら強そうに見えるのだ。
例えばKOFシリーズにウィップという鞭を持ったキャラが出たときは、リーチが長すぎて卑怯だと感じた。
ギルティギアのA.B.Aなどは何この超高速超火力キャラ、え?しかもHP回復持ち?という感じだった。

特に、自分が性能を知らないキャラが勝っているということは、その自分が知らない性能を活かして
戦っていることが多く、良いところだけが目立って見えてしまい、異常な強さに見えるのである
(逆に自分が性能を知らないキャラが負けている場合は、得意とする性能を
 活かせなかったということであり、傍目には何の長所もない雑魚キャラに見える)。

オリジナルキャラの不利はここにある。

オリジナルキャラは商業用のキャラに比べて圧倒的に認知度が低い。
そんなキャラが独自の要素をてんこ盛りにしていたところで、理解されない。
そんなキャラが自分の長所を活かして頑張って戦っている姿は、傍目には卑怯くさい強さに見えるのである。

例をあげよう。
「ライフが3割減るごとに、攻撃モーションを中断して立ちポーズに戻るシステムのストックが1回増えるキャラ」
がいたとする。いわゆるロマンキャンセルだが、この行動はゲージ消費を行わない。
ライフが9割減ったら、ノーゲージでロマンキャンセルを3回行えるということだ。

このようなシステムは(薙が知る限り)見たことが無い。
つまり完全にオリジナルの設定だ。視聴者はこのシステムを知らない。
さぁ、このキャラをいざ大会で使わせよう。
オリジナルキャラがピンチ!になったところで、独自システムのロマキャン3連発!
溜めておいたゲージも超必殺技に回し、大ダメージで逆転勝利したぞ!
しかしどうだろう、視聴者からはブーイングの嵐。
「ノーゲージロマキャンとか無いわ」
「また厨火力キャラかよ」
ほらこんなもん。

視聴者は「HPが減ったぶんだけ使える、回数制限のある行動」ということを知らない。
かわりに「ゲージを使わず、攻撃の隙を3回も消し去るノーリスクすぎる行動」という結果だけが残る。

これこそが、オリジナルキャラが厨性能扱いされて嫌われる理由である。
と思う。

これは特殊システムに限った話ではない。
途中で「手描きキャラ」が「オリジナルキャラ」に摩り替わっていたが、ここで話を手描きに戻す。

もしオリジナルキャラでも、商業用キャラの画像の流用なら、見たことのあるモーションなので
知っているような気分になり、文句は言われない(性能がアッパー調整されていたとしても、である。
よほど極端な調整でない限り、ノックバック時間を数フレーム延ばしたり喰らい判定を削っても、視聴者は
よく見るキャラの知ってる技と似てるから、たぶんあんな感じの性能だろうと脳内補完してしまう)。

一方、手描きキャラは、そうはいかない。
必殺技はおろか、通常攻撃やジャンプや歩行など、その全てにおいて性能が未知である。
ゆえに「あらゆる挙動が高性能」に見えてしまう。



・・・が、手描きキャラが厨性能というのは、あながち間違いでもない。

薙もオリジナルキャラを作成したから分かるが、
自分で丹精こめて作成したキャラは、どうも強くしてしまいたくなる。
自分が頑張って作ったキャラが負けるのを見るのは気持ちのいいものではないし、
もし大会で使われることがあるなら、ぜひ勝ち進んで多く活躍をして欲しいと思う。

きっと他のオリジナルキャラ作者様もそうだと思う。
それでも、うまく調整しながら格闘ゲームのキャラと戦わせて問題ない強さにするわけだが、
そこに前述の「手描きキャラの性能は未知で高性能に見える」という後押しが加わり、作者様の調整は微塵に砕ける。

MUGEN動画の視聴者の方々に、これだけは言っておきたい。
ドット絵改変だろうが、枚数が少なかろうが、雑に見えようが、
手描きキャラというのは本当に作るのが大変なのだ。
苦労したからこそ、せっかく頑張ったんだから強くしてあげたいという情が沸く。
そんなことはないと思うなら、ぜひ、棒人間でMUGENキャラを作っていただきたい。
恐らく多くの人は棒人間ですらキャラを完成させられないだろう。

しかしそれでも、キャラ作者なりに楽しんでもらえるよう
苦労して調整しているはずなので、そのあたりを酌んで、決して「厨キャラ」などと、
ましてや「落書きキャラ」などと叩いたりしないでほしいのである。


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