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2005/06/07(火)
ロストナンバー 序章 その3
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ぶしゅっ!! 彼女の右目が血しぶきとともに破裂する・・ その瞬間・・彼女の意識は漆黒へと落ちていく・・
・・・・・「もう・・終わりにしてよ・・こんなのもういやだよ・・」 消え行く意識でつぶやく少女・・ ・・・「生き抜いて・・・あきらめてはダメ・・・」 意識の奥で誰かがささやく 「私たちは生き残らなければいけない者・・・一度は淘汰されたこの存在・・」 誰?少女は尋ねる。 「サルともディクロニウスともまみえぬ存在・・それが私・・」 「お前には生き抜く義務がある・・・私が力を貸そう・・」 「私は・・お前・・・生き残るべきもの・・・・」
その瞬間、彼女はすべてを理解した・・自分の能力、そして自分が何者であるか・・・
ばしゅうう!! 彼女の体を漆黒の物体が覆う・・
・・・・・時を同じくして、所内のディクロニウス全員・・107体のディクロニウスが何かを感じ顔をあげる・・・本能が感じたのだ・・彼女の覚醒を・・・・
破壊され炎をあげる拘束台の前で彼女は立っていた・・・その顔には笑みがうかがえる・・・右目からは鮮血がながれ・・眼孔が痛々しい・・・ 「お前達を・・・私は狩る・・」 彼女の腕に闇がからみつく。霧?煙?いやその「闇」は徐々に形を形成していく・・・ 「なんだ?こいつは・・あの黒いにはベクター・・なのか?」 所員が驚くのも無理はない彼がいままでに実験、処分してきたディクロニウスたちとあきらかに違うのだ・・ 「・・大丈夫だ・・覚醒したばかりのベクターではこのガラスはぶち抜けない・・はやく捕獲班に連絡を!!」 内線をつなぐ所員の目の前で彼女の黒いベクターは何かを模る・・・ それは・・太刀、大いなる刃・・漆黒の太刀が彼女の腕よりはえている。 「な・・ベクターが腕じゃ・・」 彼女は腕を無造作にひとふりする・・ 刹那、所員の首がぼとりと足元におちる・・いや首だけではなかった。所員と少女を隔てる3層の硬質ガラスも切り落とされていた・・ 「次は・・・お前達だ・・ディクロニウス・・」 少女は怪しく微笑む・・・・血に染まった体をひきずり、部屋をあとにした・・ つづく
次回予告 ついに開放された漆黒のベクター。そしてたちはだかる捕獲班、少女はなんのためらいもなく歩みをすすめる・・・だが彼女の敵は人間だけではなかった・・ 次回もこの日記にレギオンドライブ!
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