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2011/05/01(日)
メルマガバックナンバー(2010.06.06配信)
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【ラドゥとイオンの個人授業】
「あれも嫌だこれも嫌だと言うだけでは駄目なんだよ、イオン」
「わかっておる」
「誰かに提示されたものが嫌だというなら、じゃあどうしたいのかきちんと自分から提示出来なくてはいけない」
「わかっておる」
「なのにじゃあどうしたいのと尋ねても首を振るばかりでは、ああこの子はまだ自分を知らないのだと、誰かに決められそうになる自分の価値に対してただ否定したいだけで、本当は自分がどうしたいのかなんて誰かに言えるほど強い意志があるわけじゃないんだと、相手に見破られてしまうから」
「わかっ」
「相手に絶望されるのが恐い、何もない自分を思い知るのが恐い、そんな所にいたらねイオン、君はいつまで経ってm」
「ふんがーーーーー!」
「…………ビックリした」
「ラドゥ!汝は余だけでなく他人に対してもそうなのか!?」
「えっ?うーん、どうだろ」
「即刻改めよ!そんなんじゃ友達出来ないぞ!」
「イオンがいるし」
「余とばかり一緒にいられるか!監察官の仕事は様々な輩を相手にす……なんじゃ、何を笑っておる」
「いや、イオンが私にお説教とか」
「ラ〜〜ド〜ゥ〜〜〜!」
「ごめんごめん」
「ラドゥはどうしたい」
「え?」
「どうなりたい」
「私は君とこうしていたい」
──ずっと。
fin.
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ラドゥがあのままイオンと日常を続けて、更に年月を経て、監察に新人が入ってきて教育係かなんかやらされて眼鏡とか掛けちゃって冷たい態度で美形の新人怒ったりしたらもうたまらんな……
という妄想から生まれたメルマガでした
5月です、皆さんご機嫌如何かな。 北海道は寒いです、桜いつ咲くのかね?
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