調査報告書
ヲタ日記
最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2009年8月
前の月 次の月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
最新の絵日記ダイジェスト
2013/09/13 バカ発見器
2013/08/08 ASBの話
2013/08/04 お誕生日おめでとう
2013/07/21 都民にはアホしかいないのか
2013/06/08 観光かぁ〜

直接移動: 20139 8 7 6 2 月  201212 11 9 5 4 3 1 月  201112 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201012 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200912 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200812 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200712 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200612 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200512 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200412 11 月 

2009/08/22(土) 「TAJOMARU」
昨日の日記に本の話を書いたので、ついでに今日も本の話。


「芥川を読みたいのだけど、ねぃさんは何がお薦め?」と問われれば、私は芥川が今昔物語や宇治拾遺物語から着想を得た、王朝物と呼ばれる一連のシリーズを推したい。
「羅生門」や「地獄変」や「藪の中」がそうです。
どれも好きですが、私が一番好きなのは「地獄変」かな。


「藪の中」は、小栗旬くん主演「TAJOMARU」というタイトルで映画化だそうな。公開いつだっけ?
これは作中の「多襄丸の白状」という章から取ったタイトルだが、原作を読んだ者として単純に「これをどうやって二時間もの映像にするってんだ」という疑問が湧くでやんす。


「藪の中」という作品は構成の妙というか、小説とはまた趣が違っていて舞台演劇用の脚本にも似た印象を受けるのだ。
ネタバレしない程度に現代風に粗筋を言うなら、

ある殺人事件があって第一発見者やら容疑者やらが何人か居てて、取調室で順番に調書取ったら、
「……なんや私がやった言うてる奴が二人もおるけど他の証言と辻褄合わん所もあるしなぁ〜終いには殺された男を降ろしたイタコまで色々喋ってんねんけどこれ結局犯人誰やねん」
「藪の中やな」

みたいな話ですwwwwwwwだいたいあってるwwwwwwwwwwww

その、独りづつ取調室で話するでしょ、丁度舞台が暗転してる所にピンスポあたって喋り出すみたいな、登場人物達の告白的な形なんです、一人称で科白言ってる風な演出なのよ、文章が。

所謂推理モノの様な展開なんだけど、読者が証言の矛盾をついて一生懸命推理したって無駄なのさね。
イタコが真相を話しているとするならば、確かに「私がやりました」と言ってる二人の他にも嘘を吐いている奴はいるんだけど、一切明らかにされる事なくまた舞台は明かり一つない暗闇へと戻るのだ。
またその二人も、何故自分が犯人だなどと嘘を吐いたのかが解らないようになってる。まぁ読者として心中を察し推測する事は可能だけれども。

兎に角、芥川は犯人は誰かって事に興味なんかないんだから仕方ない。
これは推理小説じゃないからね。どこをどうしたって見事に芥川で、読み終えた我々はあーはいはい天才天才と本を閉じるしか術はない。


お薦めです、「藪の中」。

あ、そういやトリブラ番外編のキリリク貰ってましたね、サロメみたいなヤツのね。
これ題材にトリブラキャストで演ったら、文学苦手な人でも話が頭に入るかも知れませんね!候補に入れておきます♪


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.