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2006/09/11(月)
ミルカ様がみてる
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真人類帝国立聖ヴラディカ学園…男子禁制の花園…
「ごきげんよう」 「ごきげんよう…ねぇ御覧になって、キエフ候女様よ」 女生徒が憧憬を込めた熱い眼差しで見つめるのは、象牙色の髪に琥珀色の瞳、痩身の肩で風を颯爽と切りながら、下級生の挨拶に軽く手を挙げて応えるキエフ候女アスタローシェ・アスラン、その人である。 「今日も中性的な美しさは健在ですわね…」 「もう姉妹-スール-の契りを結ぶお相手はお決めになられたのかしら」 やや面倒臭そうに微笑み返すアストは、足早に立ち去ろうとフェンス脇をすり抜け、普段人通りの少ない礼拝堂の裏手に出た。 気が付けば始業まであと15分、急がなくては。
「あっ」 「うわっ」 出会い頭に人とぶつかった。相手は長身のアストに吹っ飛ばされ、尻餅を付いている。 「すまぬ!大丈夫かや?」 アストは膝を折って手を差し伸べた。見れば下級生だろうか、おさまりの悪い黒髪に緑柱石色の瞳、少年とも少女とも思える凛とした容貌… 「教室まで送って行こう、そなた、名は?」 「ボクはセス、通りがかりの美少女さ」
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アスト 「我ら帝国の子らは必ずあの少女と会う…思えばアレが陛下と余の出会いだったのじゃな」 イオン 「はぁ…」
糸冬 了
アストは確実にモテたねwww
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