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2006/07/17(月)
騎士団タワー〜イザークとボクと、時々カイン〜
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「…またタイトルのみの見切り発車臭がするよ、イザーク」 「失敬だな人形使い、今夜は君が私や我が君に感謝を伝える機会を設けてあげたと云うのに」 「誰が誰に感謝するって?」 「素直じゃないね…いざという時後悔したって遅いんだよ?感謝したくても伝えたい時にその人はいないかも知れないじゃないか」 「その人って第三者みたいに言ったけどイザークとあの方でしょ。君らどう考えても僕より長生きしそうじゃないか」 「あれはいつだったかな」 「勝手に回想に入らないでよ」 「私と我が君が新宿西口で待ち合わせをしていて…」 「してないでしょ」 「束の間の逢瀬を楽しんでいたら何処からか産声が…」 「僕は幾つだよ」 「しかし気にせず互いの口唇を貪り合い…」 「イヤ、気にしようよ」 「ふと見ると薄汚れた布に包まれた赤ん坊と置き手紙が…」 「手紙あったの?何処に」 「股の間に」 「早く取って」 「手紙には右上がりの青いインクで"この子を宜しく御願い致します"」 「あー捨て子だ。捨てられてたんだ」 「"名前はキャンディです"」 「僕じゃないじゃん。しかもそれそばかすなんて気にしない子だろ」
糸冬 了
やはり見切り発車w
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