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2006/06/18(日)
薔薇十字学園〜イオン編〜
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web拍手、移植。 【薔薇十字学園〜イオン編〜】
・突然なのだが ・最近、友が冷たいのだ ・ラドゥという男で幼馴染みで同じクラスで…ラドゥの為なら生命すら投げ出す覚悟の、相棒と呼べる唯一大切な男だ ・それが最近、余を避けておるように思えるのだ ・イヤ、普通と云えば普通なのだが、何処かヨソヨソシイ感じでだな… ・「…私は君を裏切ったんだ、イオン」等と小声で呟いたりする ・一体どうしたものか… ・誰かに相談してみようと、家庭科のユーグ先生をたずねてみた ・彼は以前、親友との心の距離がどーのと話しておったから、きっと親身になってくれるに違いない ・するとユーグ先生はあの長い髪を括ったエプロン姿で振り向きざまに、 ・「…裏切者は躊躇わず斬れ」 ・無理無理無理 ・刺身包丁片手に凄んで来たから驚いた ・ラドゥは生真面目で何でも独りで抱え込むタイプだから ・余は心配なのだ… ・相棒がそんなに苦しんでいるのに、余は何故気付いてやれなんだか! ・親友の裏切りにあった先生に相談したのが間違いだったのかと思った余は ・今度は女の先生に相談する事にした ・エ…エステル先生に… ・ち、違う!断じてやましい気持ちはないぞ! ・彼女はまだ教育実習中ではあるが、賢いし優しいし ・これはきっと良い助言をしてくれるに違いない! ・意を決した余は職員室に向かった ・放課後なら人目を気にしたりせずに済むからな ・失礼しま〜す ・…あれ?先生がいないではないか…誰もおらんのか? ・「ちょ、ディートリッヒ、やだ…」
・な に 今 の 声
・給湯室で誰かと話をしているのか?…と思いつつ胸に忍び寄る暗い影 ・出来るだけ足音を忍ばせて、そっと壁から覗き込む ・何っ!?一緒にいるのは2年のローエングリューンではないか!! ・エステル、今助けるぞ! ・「見せ物じゃあないんだけどな」 ・そう言ってローエングリューンはエステルの背後から腕を回し、彼女をハガイジメに… ・しまった!人質とは卑怯な! ・「…あ、な、何か用かしら、イオン君」 ・え…微妙な空気ながらもかくかくしかじか ・「ああ…それなら僕知ってるよ。彼は僕の可愛いお人形さんだからね」 ・我が友に何をした!許さんぞ! ・「そう、彼もエステルも人形、そして君もね」 ・ローエングリューンの細い指が服の上からエステルの胸や内股をなぞr… ・胸?内股? ・ち、ちょっ!何をしておるのだ貴様! ・「ホラ若さま…我慢しなくていいんだよ?…エステル、あれがかの有名な"渇き"だよ。彼の体内のバチルスが君のココを欲しがって暴れているのさ」 ・「貴方という人は…!」 ・駄目だ…逃げろ、エステル… ・「そうそう、若さま。ヤる時は躊躇わず一突きにしなよ」 ・イオンの愛らしい顔は息をするたびに激しく歪み、その瞳の奥では理性と欲望が、激しい闘争を繰り広げている ・「…いいですよ、イオン君」 ・緊張で微かに汗ばむエステルの白い胸が、少年の視線に無防備に曝された ・「吸ってもいいですよ…貴方は悪くない、貴方が悪いんじゃないもの…」 ・「!!!!!!!」
………。
・有難う、エステル…… ・そなたに出会えた事に、感謝を…
糸冬 了。
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