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2005/12/28(水)
ディートリッヒとケンプファーL
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騎士団大忘年会・二次会にて。
「…人形使い、幹事は君だったよね?」
「何回訊くんだよ」
「カラオケはまだ良しとしてもだ…パーティルーム取るとかしても良かったんじゃないかね?狭すぎないかい?」
「空きがなかったんだよ。それよりイザーク、君さぁ、酒が薄いからと言って持ち込みしちゃダメじゃない?」
「何飲んだって私の勝手だろう?…君だってさっきからTMRしか歌ってないじゃないか」
「それこそ僕の勝手だと思うね。君は何を…イザーク、巡恋歌ってまたスナックじゃあるまいし」
「歌えそうなモノが他にないんだよ…おや?」
◆次曲受付致しました 『バレンタイン・キッス/跡部景吾』
「…イザーク、君の愛しの"我が君"が次だよ」
「ああ、そのようだね…すまないが人形使い、タンバリン取ってくれたまえ」
「タンバリン?どうするの?」
「次課長の河本君に教わったのだよ、まぁ見ていたまえ」
…ディートリッヒは戦慄に震えた。 チョキにした指をパチパチさせながらリボンかけてだのシャラララだの低音で歌い上げるカインの横で、OHダーリン、デュワデュワと合いの手を挿みつつ長い黒髪を一心不乱に振り乱し微妙なビートを刻みながら身体を前後左右に揺らす同僚の姿…かつては兄弟設定で船旅をした事もあったっけと、年末に相応しい走馬灯と共に、ディートリッヒは長い睫毛をそっと伏せた…
糸冬 了。
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