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2004/08/03(火)
関わりの中で 生きる
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関わりということについて詠った詩。 あるハンセン病患者詩人 塔和子さんの詩を聴きました。
「胸の泉に」
かかわらなければ この愛しさを知るすべはなかった この親しさは湧かなかった この大らかな依存の安らいは得られなかった この甘い思いや きびしい思いも知らなかった 人はかかわることからさまざまな思いを知る 子は親とかかわり 親は子とかかわることによって 恋も友情も かかわることから始まって かかわったが故に起こる 幸や不幸を 積み重ねて大きくなり くり返すことで磨かれ そして人は 人の間で思いを削り思いをふくらませ 生を綴る ああ 何億の人がいようとも かかわらなければ路傍の人 私の胸の泉に 枯れ葉いちまいも 落としてはくれない 「未知なる知者よ」より
人は関わりの中で、生きている。 関わりを持つことで初めて知る 温もりと冷たさ 喜びと哀しさ 勇気と挫折 前進と葛藤 いとおしさとさみしさ
関わるまでは知らなかった、様々な感情が交錯する。 関わらなければ知ることができなかった喜び。
人は関わりのなかでいろいろなことを学ぶのだと、心に響いた詩でした。
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