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2004/06/14(月)
究極の暮らしとは・・・
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母と、帰り際偶然一緒になった。 夜もどっぷり更ける暗闇の中、2人で歩く坂道で母は、 玉置こうじが今どうしているかの話をしだした。
彼は鎌倉で自然に囲まれて生活をしているという。 「いいよね」 そう母はつぶやいた。 あくせく働く都会の生活から一転、自然と共に暮らす生活に・・・
ひとが最後に求めるのは案外シンプルな暮らしなのだろうか。
朝起きて自然の営みと共に波長を合わせながら、 日々ささやかな発見と感動をわかちあう、 生きている実感を見つける。 ひとがあくせく働いて結局に求めるのは、なんの飾りけもない世界なのかもしれない。
家に帰るとご飯を食べながら、あるテレビ番組のドキュメントに二人の視線は集まる。
日焼けをした肌に生き生きとした眼が光る男性。 彼は30年間ばりばりの営業マンを勤め、役職つきで退職、 一転、こじか島という無人島の管理人となった。
その島にはかつて多くの人が住んでいた。 でも、みな金銭的成功を求め移民し、人々はついぞその島からいなくなってしまった。
素晴らしい自然に囲まれ、野生鹿が住む島には、年間何千人という観光客が訪れる。
島から都会に去る人、都会から島に来る人、 どちらがいいかはわからない。
彼は言った。 「前のように人々が移り住んできてほしい。 その為にぼくはここで働くのです。 そしていつか、僕が必要とされなくなる日がきてほしい。 その時に僕の役目は終わるのです。」
この最後の言葉がなんともいえなかった。 役目を知り、役目をまっとうしようとしている姿は、自然そのものだった。
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