えりこの日記
最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2004年5月
前の月 次の月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
最新の絵日記ダイジェスト
2005/06/12 新ブログ
2005/03/26 ありがとうございます
2005/03/23 涙の誕生日
2005/03/17 ずっと・・・
2005/03/15 愛すべきものたち

直接移動: 20056 3 2 1 月  200412 11 10 9 8 7 6 5 4 3 月 

2004/05/23(日) 盲導犬の一生
本屋である一冊の本が私を呼び止める。
その本の名はクィール・・・
ご存知だろうか。盲導犬で、映画にも取り上げられたあの、一匹のラブラドール。

私はその本を手にして一気に最後まで読みきってしまった。そして最後には感動して涙があふれでていた。本屋からしては迷惑な話だろうが、鼻水で本にしるしをつけなかっただけよかった。 

写真に写るクィールはなんともかわいい。
そのいたいけな盲導犬の一生は、私が以前飼っていた愛犬と重なるところがあり、私の心に響いてくる。

盲導犬の世界はやはり厳しいようだ。
なかなか育たないということで・・・

そのなかで生後、クィールはどうやって盲導犬としての道を歩んできたのだろうか。

業界のなかでも魔術師といわれるほどの腕を持つ訓練士が言う。
「クィールは、飛びぬけた特徴や能力があるわけでもなく、ごく平均的な犬だった。
だが、きらっと光る素直さを持ち合わせていたのだ。」と。

彼は仲間の中でも、ワンテンポ行動が遅く、マイペースで、周囲にあまり影響されない犬だった。若いのにオッサンみたいな犬だったという。
それでも、訓練士のなかでは、扱いやすい犬だった。彼は主人と決めた人にはとことん従順だった。

訓練を受けても盲導犬として働けるものが少ない中、クィールは盲導犬の資格を得て現場へと出て行く。
全盲の方をお連れするだけでなく、人生のパートナーとなって心の支えとなるクィール。

クィールは盲導犬としての役目を終えると、生後一年間育ったパピーウォーカーである家族の元へ帰り、その老後を送る。最期はその家族である老夫婦のひざの上で一生を終える。

よくやったね。クィール。そう思えた。

私の家で飼っていた犬も、ラブラドール似の茶色い犬だった。

彼も、最期はタオルケットの上で寝たきりになり、下の世話を家族みんなでしていた。
あんなに元気だった犬がこんなになるなんて・・・

彼が子供のころ、新しい小屋に怖がって入らないからということで、
私はその小屋に自らが入って彼を安心させたりした。
(親はびっくりしていた。犬小屋から顔を出していたのが犬ではなく私だったから・・・)
崖みたいなところも怖がったので、私が率先して降りていったら、とことこと怯えながらも後から降りてきた。(私は当時、この子は子育の天才かもといわれた)
そんな思い出がよみがえってくるものだ。

ひとの役にたった一匹の犬が、今度は人の手によって大事に、最期を迎える。

クィール、そして・・・、さよなら。またね。


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.