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2005/04/23(土)
シンデレラとポカホンタス
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Yahooのヘッドラインに、こんなタイトルの記事があったのでつい読んでしまった。
「シンデレラは悲恋招く?読み過ぎにご用心」 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050423-00000069-kyodo-soci
要約するまでもない短い記事だが、イギリスの研究者が調査したところによると、 「シンデレラ」などのおとぎ話に共感する女性はパートナーからの虐待を従順に耐えてしまう傾向にある、というお話。
またディズニーが槍玉にあげられてんのかなぁ、と思って元のガーディアン紙の記事も参照してみた。
http://www.guardian.co.uk/uk_news/story/0,,1468359,00.html
が、映画への言及はなく、あくまで「シンデレラ」を本で読んだ場合とのこと。 (とはいえ、その本がディズニー版だったりディズニー映画の影響を受けてる可能性も高いと思うが…)
「シンデレラ」と共にブラックリスト入りされてたのが「ラプンツェル」と「美女と野獣」。 おもしろいことに、逆に推奨されていたのが「ポカホンタス」だった。 活発なヒロインが活躍する話だからだって。同様に、ハリポタのハーマイオニーとかも褒められてる。
ポカホンタスって、ディズニー映画ができるまではかなりネガティブなイメージも あったんじゃないかと思うけど(イギリス男の味方した好色娘みたいな…)、 イギリス版の物語ではそうでもないのかな?
ともあれ、おとぎ話とディズニー映画が同視されていないのはいいことだ。
ディズニー版でいくと、シンデレラだって当時にしてはずいぶんしっかりした女性だった気がするし、 「美女と野獣」に至っては、90年代のフェミニストの賞賛の的みたいな映画になってたもの。 現在グレン・キーンが手がけている「ラプンツェル」は果たしてどうなるのかわからないけど。
それをいうなら、おとぎ話だって書く人や聞き手の視点によってずいぶん変わるものだから、 シンデレラのお話を子どもに読ませない、ではなくて、読んであげる大人が現代的な解釈を加えるとか、 問題があると思うなら何がどう問題なのかを話し合ってみたりする方が有意義な気がするけどね。
それにしても…この記事を読んで思ったのは、 シンデレラ願望が不幸を呼ぶ、というのは日本ではあまり当てはまらないかなと。 国が違えば事情も違うのだろうけど、今の日本に限っていうなら、 おとぎ話のシンデレラを目指せる女性の方が強いんじゃないかと思えてならないので。
最近、自分より下の世代で、玉の輿結婚願望みたいな傾向が復活しているとか。 実際、若いうちからきれいにお化粧してる子が増えたし、結婚の早い子も増えた気がするし、 若い子の雑誌見ると“合コン必勝服”とか“殺し目”とか“勝ち組”とか、おっそろしく攻撃的なフレーズが並んでて、 いい男ってこうやって勝ち取られていくもんなのね…としみじみ感心することがしばしば(^^;
確かにこんな時代じゃ、高収入でいい男性は競争率が高くなるばっかりで、 かといって女性が独身で働き続けても、多くの場合、男性並みに稼ぐことは難しくて、 30過ぎれば“負け犬”呼ばわりされるし…。 ポカホンタスのように自分の道を選ぶより、シンデレラになれるならその方がきっと得なんだよね。 今の日本では、王子様を勝ち取ることが一種の処世術というか。
そう考えると、オリエンタルランドがやってる“ディズニー・プリンセス・アカデミー”なんていうのも、 時代錯誤だと思っていたけど、実はこんな時代だからこそぴったりな商売だなぁと。 幼い頃からプリンセス教育で、玉の輿を目指せ!と。
世知辛い話。。
おとぎ話のプリンセスより、自立したヒロインが活躍できるディズニー映画の世界によっぽど夢を感じてしまう自分は 負け犬予備軍ですかねやっぱり。
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