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2005/01/18(火) 「Mr.インクレディブル」
**軽いネタバレモードです**

ピクサーの「Mr.インクレディブル」、ようやく観に行くことができた。
なるほど、なるほど。

Wow, THAT'S incredible!って感じだ。

映像がスゴイ。スケールがスゴイ。迫力がスゴイ。ストーリー展開がスゴイ。
これは確かに、(もうすぐ公開終わりそうな時期に言うことじゃないけど)映画館で観れてよかった、と思った。
「ニモ」の途中で飽きて帰ろうかと思った(汗)前科のある身としては、
上映約2時間は長いな、と危惧していたのだが、あっという間。
息をするのも忘れるくらい、手に汗握って引き込まれてしまった。

ただ、私はDVDが出ても買わないような気がする。(もしTVで放映されたら、また夢中になって観そうだけど。)
ものすごくおもしろかったことに間違いはないんだけど、
あのシーンをもう一度…!とか、じっくり味わいたい感じとは違うので。

元々、おもしろくても自分が気に入るテイストの作品じゃなさそうだな、と予想はしていたのだが、
思っていた以上に自分好みじゃなかったのにはびっくりさせられた(笑)

事前情報はできる限り入れないようにしていたのだが、
予告編の印象と、ブラッド・バード監督=「アイアン・ジャイアント」のイメージで、
コミカルかつ、ちょっと泣かせて考えさせるような作品を思い描いてたのだ。
そしたらこれが、コメディじゃない、かなり本気のヒーローアクション映画だったんだもん。

ピクサーにとっての新境地。新境地すぎるくらいだと思う。
「ニモ」の時に感じた、ピクサーそろそろマンネリ?という密かな疑念が、一瞬にして吹き飛ばされた。

冒険ものといっても、オモチャや虫やモンスターやお魚の世界じゃない、リアルな人間の世界が舞台。
(人間をわざわざCGで描くことにはちょっと抵抗を感じていたのだが、
この作品の場合、超人的な動きをするスーパーヒーロー達なのでCGで大納得!)
背景も、これまでのファンタジックな世界とは違って、写実的、というか、実写を超えるほどリアル。
「モンスターズ・インク」の雪の表現くらいで感嘆していたのが遥か遠い昔のことみたいな気がする。

正直、この作品を“アニメーション”というジャンルに入れたくない気持ちだ。
きちんと定義はできないけど、自分の中での“アニメーション”って、こういうものじゃないんだよな。
メディアとしては3Dアニメーションに違いないんだけど、
あくまでCGをフルに駆使したアクション映画、と呼びたい感じなのだ。

とにかく、映像もストーリーも、すべてがTOOリアル。
この作品にハマる人にはそこがクールでいいところなんだろうけど、
所詮は甘甘テイストなディズニーファンの自分にとっては、ハードすぎてちょっとしんどかった。

これまでのピクサー作品でも、ハラハラするシーンはいろいろあったけど、
ディズニー作品と同様、どこかに絶対的な安心感があった。
でも「インクレディブル」のスリルは違う。一歩間違えたら本当に死んでしまいそうなリアリティがある。
もちろん、主人公たちが殺されることなんてあり得ないし、バイオレンスは極力抑えてはあるんだけど。

犯罪や災害が次々に起こる世の中。スーパーヒーローが活躍するために必要な設定ではあるけれど、
こんな時代だから、現実の社会不安とダブってしまうのが個人的には痛かった。
特に重かったのが、
「子ども番組のマンガに出てくる悪役と違って、現実の敵は、子どもでも容赦せず殺そうとする」みたいな言葉。
確かにそれが現実なんだけど…うー、こうはっきり言われるとツライものが。

でもって、悪役の設定がまたシャレになんないくらいリアルで、不快な奴〜(泣)
このタイプが犯罪に走ると、本当に手に負えなそうだな、とうなずけてしまう。
スーパーヒーローは実在しないけど、ヤバイ犯罪者は現実にいるからね…。

まあそんなわけで、私としては、もっとコミックリリーフ的な要素とか、脱力な部分があるとうれしかったかも。
特に後半のジャングルのシーンからは、アクションが加速して息をつく暇もないような展開なので。
(いや、それがおもしろさなのはわかってるけどさ…)

たぶん、一般的な意見とは逆なのかもしれないけど、
私は前半の、一家が普通の家族を装ってるあたりの哀愁漂った描写の方がおもしろかったな。

そうそう、この作品、邦題だとパパひとりが主役になっちゃうんだけど、
やっぱり原題の、The Incredibles(インクレディブル一家)の方が的を得てるよね。
ワンマンなヒーローものじゃなくて、家族ひとりひとりの持ち味が売りの映画だから。

ファミリーを前面に出してくるあたりはピクサー/ディズニー的といえるけど、
ピクサーの場合、典型的なアメリカの一般家庭なのが、マイノリティを描くディズニーとは決定的に違うところだ。
力持ちのパパに、包容力のあるママ。内気な娘に、落ち着きのない息子。
個人的には、キャラ付けが“いかにも”すぎてどうなの?という感じも否めないけど、
それぞれがぴったりの能力を駆使するアイデアはおもしろかった。

イラスティガール(ママ)の、体がぐにゃぐにゃ伸びるという設定が観る前は生理的にイヤだったんだけど、
実際は不愉快な感じがしないように映像化されていたし、めっちゃ活躍してて笑った。
体を張ることにかけて、まさかあのスリンキードッグを超える(!)キャラが誕生するとは…。
(とあるシーンで、鍵穴につっかえたティンカーベルを連想したのは私だけかな?(^^;)
ホリー・ハンターの声の演技もよかった。

ヴァイオレット(姉)の前半のダメっ子ぶりにはイライラさせられたけど、
実際身につけるなら彼女のスーパーパワーが一番いいかも。
あんまり疲れなそうだし(おい)、何気に防御力高くて役に立ちそうだし。
あ、観てる分には、一番おもしろいのはもちろんダッシュ(弟)!

最後にジャック・ジャック(赤ちゃん)、末恐ろしすぎ…
ディズニーさん、この作品で2を作るなら、ぜひこの子を悪役に(笑)


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