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2006/01/10(火)
1月10日の日記だが何故か1月9日の俺達に起こった出来事を書いてみようか
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しまったー、昨日の日記にこれを書けばよかったー。 何故なら1月9日に起こった出来事だから。
今日と同様きりきり働いていた昨日の俺だが、鉋(カンナ)の切れ味に不満を持った。 砥石を前の職場に置いてきてしまったことに気付いた俺と、昼飯を喰ってなくて空腹だった俺と、タダ同然で入手したギブソンの古いアンプを持っていた俺と、そんな3人の俺が連れ立って出掛けたね。 それぞれホームセンター、蕎麦屋に出掛けた俺達が最後に行き着いた場所はジェリーズだったのさ。
砥石を手に入れた俺、月見うどんを喰った俺、年末より目を付けていた'30年代のリーガルをギブソンのアンプと引き替えに手に入れた俺、そんな3人の俺は連れ立って帰って仕事をする俺に戻りました。
戦前の古いピックギターが欲しいなぁ〜と数か月考えていた年末の俺がこのギターに目を付けたのには深い訳があるのです。 そのギターは俺も親しいジェリーズの常連の委託品でした。 そのギターを二回目に見かけた日に彼もおりまして 「ロバートさん(本当は俺のファミリーネームを呼んだがロバート日記だから便宜上ロバートさん)なら○○円でいいですよ〜」 と目玉から鼻血が噴き出さんばかりの安値を提示してきました。 そのヴィジュアルとサウンドに深く心を打たれていた初めてそのギターを見かけた時の俺が 「買え」 と、その時の俺にささやきました。
しかしその時すでに俺はもっと深い理由でそのギターを入手することを決断していたのです。 ※ここからマニアックな話になるので仕事中の人や暇がない人、なによりギターに興味のない人は読まんでええよ。
初めてそのギターを見かけた時の俺は、そのギターのトップ材のスプルース、サイド&バック材のマホガニーの尋常でない良質さに、頭蓋骨を万力で押し潰されるような衝撃を受けました。 そしてそのボディ・シェイプ、とりわけサイド&バックの描く特徴的なカーブを見て衝撃の事実に気付いたのです。
リーガルというブランドは当時の他のブランドと同様、自社生産のほかに他メーカー製のギターもリーガル・ブランドとして発売しておりました。 (その逆もしかり。俺のグレッチのリゾネイターはリーガル製)
シカゴの「S.S.スチュワート社」というメーカーはいくつかのギターをリーガル・ブランドとして生産しておりました。 そしてその「S.S.スチュワート社」も他社からギター本体やボディを仕入れていましたが、そんなS社に製品を納入していたいくつものメーカーのうち、原爆的に有名なメーカーがありました。
何を隠そう、俺が入手したこのギターのボディを製造したのはあのマーチンなのです。 天下のマーチンがリーガルの孫請けやってたんですね〜。
マーチン自身からも発売されていた「C-1」というモデルの、'31〜33年にかけて作られたラウンドホール・バージョンです。
指板は同年代のリーガル・ギターと同じく、黒く着色されたチープな材なのですが、ネックはサイド&バック同様、尋常でない品質のマホガニーなので、ひょっとすると指板のみコストダウンの為に違う材を使ったフル・マーチンメイドかもしれません。
フル・マーチンメイド、略すとフルチンメイド。 卑猥です。
話を戻して「C-1」及びサイド&バック材がハカランダの「C-2」はトップ以外はOOOシリーズと共通なので、ゴリゴリの戦前マーチン・フリークは安値(といってもそれなりに高い)のCシリーズを入手し、トップを張り替えて地獄級に高価なOOOシリーズに改造してしまうらしいです。 恐いですね〜エグいですね〜。
なんにせよ、リーガル・ブランドではありますが戦前マーチンをタダ同然で入手した俺はなんて幸せなんだ。 アイアムアハッピマーン。 ハッ?ピーマン!?
音はもうね、鳴りまくり枯れまくり。 これよ、これ!って感じです。
指板とフレットはかなり非道い状態なので、仕事の合間にシコシコと指板張り替えをしようかな。 ブリッジも軽くヤバいから秘蔵ハカランダから削りだしちゃうかな。
そんな夢も広がる2006年一本目のギターです。
はい、お疲れさまでした。 終わり。
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