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2004/05/15(土)
七色のミサンガ
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そこは異次元空間のような不思議な場所。 いつも通っているところなのに、こんな場所、知らない。
いくつかのお店が小さく連なっていて、そこに人影はない。 突然「いらっしゃい」と背の高い店の主が現れて、 店頭になかなか点かない明かりを点けながら、ミサンガを勧めている。 背の高い店の主はわたしのことをずっと年下に見えるという。
薄暗い空の下で甘い匂いに誘われて奥へ進むと、人が出てきた。 そこには黄色くて平べったいメロンパンのようなものが並んでいる。
七色のミサンガを握り締めてメロンパンをかじりながら、 このままどこまでも行きたいような気持ちに駆られて歩き出す。 その気持ちを止めるためにベンチに座って鼻歌を歌う。
いつかは、ベンチに座らずに歩きながら鼻歌を歌おう。
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