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2004/10/10(日)
涙ひとつ
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今日は哀しい事があった。
「天国に一番近い島」・・・・この本は私が小さい頃大好きだった一冊。 森村桂さんが書く飾り気の無い文章が大好きだった。 少女だったあの日に、彼女が書いた本はほとんど読んだと思う。ニューカレドニアの海の美しさや、 見知らぬ外国の生活・・・。ワクワクしながらページをめくったあの日を今でも覚えている。 生まれて初めて焼いたケーキもこの本に出てくる「バナナケーキ」だった。 食べたことの無いフランスのケーキ「カトルカー」を焼いた時の幸せな気持ちは、今でもはっきり覚えている。 「お菓子と私」「おいで初恋」「二年目の二人」「違っているかしら」・・・・・全部、全部好きだった。
出筆活動をセーブした彼女は田舎で小さなペンションを開き、大好きだったケーキを焼きながら 自然に囲まれて、楽しくゆったりと過しているはずだった。
突然飛び込んできた彼女の訃報・・自ら命を絶ってしまった事に呆然とした・・。 図書館に行き、懐かしい彼女の本を手にした。書庫と呼ばれる部屋に保存されていた彼女の本。
今夜はゆっくりページをめくろう。 とても悲しくて残念だ・・・やりきれない寂しさを感じる。 天国で安らかに・・・。彼女のご冥福をお祈りする。
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