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2004/06/09(水)
［日本赤十字水上安全法］
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ニホンセキジュウジ・スイジョウアンゼンホウ
俺が所得した事のある、唯一の資格です。
っていうか既に失効してるけど...
一般に「スイアン」と呼ばれるこの資格は、溺者を発見したときに救助するための知識とスキルを指します。
まあ詳細な内容は置いておいて...
当時俺は、屋内プールの監視員のバイトをしてました。「やりがいがあるから」との友人の勧めで、ちょうどアルバイト情報誌で募集をかけていた「練馬区立光が丘体育館」の地下温水プールへ面接に。安い時給の割に倍率が高かったらしいのですが、なぜか他の応募者を尻目に俺が唯一採用となりまして...
プールの監視は海監視とは若干観点が異なり、「事故の起きない環境づくり」から入れます。
海の場合は「海」「砂浜」に大掛かりな手を加える事が出来ないのでより大変だと思いますが、プールの場合は、入場者数に応じて「タワー」と呼ばれる監視塔の場所・数を変更する事も可能ですし、1時間に一回の強制的な休憩で、水中に異常がないかを定期的に確認する事も出来ます。同じプールでも屋内プールは屋外プールとも違い、天候に左右される事もなく、年間通して安定した気温・水温を保つ事も出来ます。
危険な障害物をなくし、温度管理も徹底し、定期的な休憩による安全確認をしていても事故は起きてしまうので、やはり監視する者には有事の際に的確な対応ができる能力が必要とされる訳でして...そこで、ちゃんとしたラインに沿った知識とスキルを身に付けた、「日本赤十字水上安全法救助員資格取得者」が必要になるんですねー。
水場に関する知識と、溺者を発見したときの対応、人工呼吸などがメインになるのですが、これは置いておきましょう。では何を語りたいのかというと...この資格を取るのに、どんなにヒドい状況だったのか、です...
日本赤十字（日赤）は、毎年数回、各地でこのスイアンの取得講習会を開催しております。基本的には、学科と実習で計24時間、その後のテストで及第点に達すれば晴れて合格となります。
集中的に屋内プールで行なう講習会...6時間×4日間...と、屋外プールで行う一般の講習会...3時間×8日間...があるのですが、屋内は募集人数が少なく倍率が高いのです。
俺はもともと、行きたい講習会があったので（会場も近かった）、そこにしました。それが、夏前に行われる、大規模な講習会、通称「としまえん」です。
「としまえん」...東京都豊島区に位置するアミューズメントパーク。歴史は古く、深さ2mの競技用長水路（50m）も含む大型遊戯プールをも備えています。
そう。この、内容がキツく脱落者が多いともっぱらの評判の「としまえん」に参加したのです！！
一般日程では、講習は夕方スタート。18：00からおよそ1時間の学科をこなした後、救助実習訓練に入るのですが、時は6月...時は夜...
学科で「水温20度以下では人体の生理機能が30％程度低下するので水泳をするのは好ましくない」と教わった直後に、水温18度、水深2mの競技用プールで実技！！！なんじゃそりゃ！！！
なんか言ってる事とやってる事が違うじゃん！！！
さらに参加人数は200名を越える大規模なもののため、流れ作業で次々とメニューをこなさないと時間が足りない！！！
プールサイドでは暖を取るためにドラム缶で焚き火が焚かれ、（人数が多いのであまり役に立たない）辺りが夜の闇に包まれる中巨大照明で照らされた冷たいプールに飛び込み、泳ぐ200人のワカモノ...
いやー、青春っぽかったです（笑）
実際、立て続けに泳がされた俺はプールサイドで自分の順番が来るまでの短い時間はずっと寒さに震えると同時に目が回っていたのですが（水中ではなんとかまっすぐ泳げるけど地上ではフラフラ）、なんとしてでも合格してやるという一心、気力だけで乗り切ったようなものでした（笑）
あ、でも「巻き足」という立ち泳ぎ（溺者救助に欠かせないもので重要性が非常に高い）は、バイト先のプールでの特訓の成果もあってか講師の先生から「この200人の中で一番安定している」との評価を頂き、かなり嬉しかったんだけどね（笑）
今となっては失効しちゃって、もう一回取得するには同じプロセスを踏まなきゃならないんで31の身にはほぼ無理なんだけど、アの頃がなつかしいなー...取れるもんなら取りたいなー...
この季節になると思い出します。
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