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2005/01/11(火)
キッチンにあった長い書き置き
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どうして,あの人と出会うことになってしまったのか. あなたは私のことを裏切り者だと思われますか. それは仕方ないことだと理解しているつもりです.わたしが知ってしまったことを,あなたは知るわけもないですから. あなたにうまく私の気持ちが伝えられなくてごめんなさい. でも自分にさえ何故あなたから心が離れてしまったのか,説明がつかないのです. 何故あなたへの気持ちが冷めてしまったのか,については解りません. しかしもはやあなたと以前のような関係ではいられない,ということは確かなんです.それだけは解るのです. でもだからといってあなたが悪いわけではない,ということは言わせてください. あなたがあの人に比べて劣っているとは思っていません. 問題は優劣ではないのです. もはや私はあの人に出会ってしまったのです. それはごまかしたり目を逸らしたりしてはいけない真実です. 私はあなたに同情を禁じ得ません.あなたは何も悪くないから. けれどあなたに対する同情から,自分に嘘はつけないのです. わたしの傲慢をお許しください. 私はあなたから離れて不幸になっていくのかもしれません. 後になって痛烈に悔いることになるかもしれません. しかし今回の件は私が決断したことではないのです. 私に選択肢はありませんでした. 昨日まではあなたと過ごす時間が何よりも大切だった,ということは前にも書きました. そしてもはや私はあなたから離れるしかない,ということもすでに申しました. この通り私はなに一つ頭で考えて行動しているわけではありません. ただ感じる,と言えばいいのでしょうか. それとも私よりも大きな何かの力が私に作用している,と言えばいいのでしょうか. あなたは私のことをばかなやつだとお思いでしょう. あなたなら,わたしと違って理性的で冷静に事態を収拾できたかもしれない. だけど私の身の置き所は,私自身しか決められない. あなたには悪いけれど,私はもはやあなたと話し合う余地はないように思うのです. あなたは正しいし,私だって間違ってないでしょう? ただ私の身の上に起こった出来事は,私のキャパシティを超えているのです.それ故わたしには選択する自由がありません. ばかで独りよがりでごめんなさい. いままでありがとう.さようなら.
まあほとんどフィクションです. メジャー
追記: 本多孝好著 『真夜中の5分前』 面白かったです.
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