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2004/06/14(月)
わしとおまえのふたりだけ!
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他の小便器があきらかに空いているのに、隣でしないでほしい。こんなに広い風呂で誰もいないのに、わざわざ真隣で毛を泡立てている全裸の有機体の神経を疑う。吉田戦車は距離マニアなる人間を描き、近代的個我の疎外を対象化した。距離は絶対であり、同時に孤独の表現である。しかし、さらにそれは生命の条件でもある。近ければ近いほど、エロースが体感される。了解があればエロースは承認を受けるが、逆の場合それは死を意識させる前立腺を、否、戦慄を起動する。我々は、生の歓喜と死へのおののきとを両手に持ち、綱渡りする存在に過ぎない。 B!F
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